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【完全保存版】納棺師の仕事内容とは?給料・資格から、湯灌(ゆかん)の儀式手順、独立して稼ぐ方法まで徹底網羅

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白衣やスーツを着た女性納棺師が、棺の中の故人(イメージ)に対して優しく死化粧(エンゼルメイク)を施している様子。手元には化粧道具が並び、神聖で美しい儀式の雰囲気を表現。 仕事内容・業務フロー
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【完全保存版】納棺師の仕事内容とは?給料・資格から、湯灌(ゆかん)の儀式手順、独立して稼ぐ方法まで徹底網羅

映画『おくりびと』の大ヒットにより、一躍その名が知られるようになった「納棺師(のうかんし)」。
ご遺体を清め、死化粧を施し、棺(ひつぎ)へと納めるその姿は、厳かで美しい儀式として多くの人の心に刻まれました。

しかし、実際の現場ではどのようなことが行われているのでしょうか?
「葬儀屋さんとは違うの?」「資格は必要なの?」「給料はどれくらい?」といった疑問を持つ方も多いはずです。

この記事では、現役の納棺師たちが実践している「究極の技術」の裏側から、あまり語られることのない「収入のリアル」「独立開業の道」まで、どこよりも深く、詳しく解説します。

これから納棺師を目指す方はもちろん、葬儀業界の仕組みを深く知りたい方にとって、必ず役立つ「完全保存版」の記事です。

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1. 納棺師(おくりびと)とは?葬祭ディレクターとの決定的な違い

まず、納棺師という職業の立ち位置を明確にしておきましょう。

「ご遺体のケア」に特化したスペシャリスト

葬儀社には大きく分けて2つの職種が存在します。 葬祭ディレクター(葬儀担当者) 葬儀全体のスケジュール管理、会場設営、司会進行、遺族との打ち合わせなど、「式典(イベント)の運営」がメイン業務です。
納棺師(のうかんし) ご遺体の処置、洗浄、着せ替え、メイク(死化粧)、棺への納棺など、「故人様の身体のケア」に特化した専門職です。

小規模な葬儀社ではディレクターが納棺を行うこともありますが、基本的には「納棺専門の会社(湯灌業者)」が存在し、そこから派遣されてくるケースが一般的です。

納棺師のミッション=「生前の姿に戻すこと」

人は亡くなると、皮膚の色が変わり、頬がこけ、時には闘病や事故による傷跡が残ります。
変わり果てた姿を見て、ご遺族は「本当に死んでしまったんだ」という恐怖や絶望を感じてしまいます。

納棺師の仕事は、専門技術を使って故人様を「元気だった頃の安らかなお顔」に戻して差し上げること。
それによって、ご遺族が恐怖心なく故人に触れ、抱きしめ、「ありがとう」と言って送り出せるようにする。これが納棺師の最大の使命であり、「グリーフケア(悲嘆のケア)」の核心部分です。

2. 納棺師の具体的な仕事内容と1日の流れ

納棺師の仕事は、大きく「湯灌(ゆかん)」と「納棺(のうかん)」の2つに分かれます。
ここでは、最も丁寧なフルコースである「湯灌・納棺の儀式」の流れを時系列で解説します。

① 現場への移動・準備

納棺師は基本的に移動の多い仕事です。
専用の「湯灌車(ゆかんしゃ)」に乗り込み、ご自宅や葬儀会館へ向かいます。湯灌車には、移動式バスタブ、ボイラー、ホース、排水タンクなどが積まれています。

現場に到着したら、ご遺族にご挨拶をし、祭壇の前に畳2畳分ほどのスペースを確保して、防水シートやバスタブを設置します。
※ポイント:ご遺族の目の前でテキパキと準備をするため、所作の美しさが求められます。

② 硬直解き(マッサージ)

ご遺体は死後硬直により、関節が固まっています。
無理に着替えさせようとすると骨折させてしまう恐れがあるため、指先、肘、肩、膝などの関節を優しくマッサージし、硬直を解いていきます。
この際、ご遺族にも手伝っていただき、足のマッサージなどに参加してもらうこともあります。

③ 湯灌(ゆかん)の儀式

これが納棺師の技術の見せ場の一つです。
専用の浴槽にご遺体を移動させ、シャワーを使ってお身体を洗い清めます。

  • 逆さ水(さかさみず):通常とは逆に、水にお湯を足して温度調節をします(諸説あり)。
  • 洗体・洗髪:ボディーソープとシャンプーで全身を洗います。闘病で長くお風呂に入れなかった故人様も多いため、ご遺族からは「最後にお風呂に入れてよかった」「気持ちよさそう」と大変喜ばれます。
  • 顔剃り(シェービング):男性の髭だけでなく、女性の産毛も丁寧に剃り整えます。

※肌を一切露出させないよう、バスタオルを巧みに使いながら洗う「隠し技」がプロの技術です。

④ 死装束(しにしょうぞく)への着せ替え

体を拭き上げたら、着替えを行います。
伝統的な「白装束(経帷子)」を着せる場合もあれば、故人様が生前愛用していた「スーツ」「着物」「ドレス」などに着せ替えることも増えています。

ご遺体は重く、自力では動きません。それを納棺師1人(または2人)で、まるで生きている人が自分で袖を通したかのように、シワ一つなく着付ける技術は圧巻です。

⑤ 死化粧(エンゼルメイク)

納棺師の腕が最も問われる工程です。
一般的なメイクとは異なり、ご遺体専用の化粧品や技術を使います。

  • 顔色の補正:血の気が引いて白くなった肌や、黄疸が出ている肌を、ファンデーションとチークで健康的な色味に戻します。
  • 含み綿(ふくみわた):痩せてこけてしまった頬や、入れ歯を外して窪んだ口元に綿を詰め、ふっくらとした表情を作ります。
  • 口元の調整:半開きになった口を閉じ、口角を少し上げて「微笑んでいるような表情」を作ります。

⑥ 納棺(のうかん)

身支度が整った故人様を、ご遺族と一緒に棺へと納めます。
副葬品(故人の好きだったもの)を入れたり、ドライアイスを適切な位置(お腹や首元)に当てて保冷処置を行ったりします。

⑦ 片付け・合掌

最後に焼香を行い、ご遺族に挨拶をして現場を後にします。
1件あたりの所要時間は、湯灌ありで約90分〜120分、着替えとメイクのみ(古式湯灌)で約45分〜60分程度です。
これを1日に2件〜4件ほど回ります。

3. 納棺師の給料・年収は?独立すれば稼げる?

特殊な技術職である納棺師。その収入事情はどうなっているのでしょうか。

【雇用形態別】納棺師の年収相場

1. 納棺会社の正社員

  • 年収:350万円〜500万円
  • 月給:23万円〜35万円

未経験からスタートする場合、一般的なサラリーマンと同等の水準です。技術が身につくにつれ、手当が増えたり、指名料が入るようになったりします。 2. 葬儀社の社員(納棺部門)

  • 年収:400万円〜600万円

葬儀社の中で、葬祭ディレクター業務と兼任する場合、夜勤手当や担当手当が含まれるため、年収は高くなる傾向があります。ただし、激務度は増します。 3. フリーランス(個人事業主)

  • 年収:500万円〜1,000万円以上

技術と営業力があれば、最も稼げるのがフリーランスです。
葬儀社と業務委託契約を結び、「1件あたり◯◯円」という完全歩合制で働きます。

フリーランス納棺師の単価と仕組み

独立を目指す方のために、もう少し踏み込んで解説します。
納棺師が葬儀社から受け取る報酬(委託料)の相場は以下の通りです。

  • 着替え・メイクのみ(古式):1件 8,000円〜15,000円
  • 湯灌あり(シャワー入浴):1件 20,000円〜30,000円

例えば、1日2件の湯灌(単価2万円)を月に20日行った場合、
20,000円 × 2件 × 20日 = 月商80万円(年商960万円)
経費(車や道具代)を引いても、かなりの高収入が狙えます。

ただし、これには「高い技術力」と「葬儀社からの信頼(指名)」が不可欠です。
「あの納棺師さんを呼ぶと、遺族がすごく喜んでくれる」という評判が立てば、仕事は途切れません。

4. 納棺師になるには?資格は必要?

納棺師になるために、医師免許のような国家資格は必要ありません。
学歴も不問で、中卒・高卒から活躍している人もたくさんいます。

未経験から納棺師になる3つのルート

ルート①:納棺専門会社(湯灌業者)に就職する【王道】

最も一般的な方法です。「株式会社〇〇納棺」といった専門会社に入社し、先輩のアシスタントとして現場を回りながら技術を習得します。
会社によっては、研修センターでマネキンを使って徹底的に練習させてくれるところもあります。
メリット:給料をもらいながら技術を学べる。機材が揃っている。

ルート②:葬儀専門学校に通う

専門学校の「葬祭ディレクター学科」などで、納棺の実技を学ぶコースがあります。
メリット:就職前に基礎知識が身につく。就職サポートが受けられる。
デメリット:学費(2年間で200万円程度)がかかる。

ルート③:民間の納棺スクールに通う

「おくりびとアカデミー」のような、現役のプロが教える短期集中スクールに通う方法です。
メリット:社会人でも通いやすい。最新の技術(特殊メイクなど)を学べる。
デメリット:数十万円〜の受講料がかかる。

役立つ民間資格はある?

必須ではありませんが、以下の資格を持っていると技術の証明になります。

  • 納棺士技能検定(一般社団法人 日本納棺士技能協会)
  • 復元納棺師資格(遺体の修復技術に特化)

5. 納棺師の仕事の「厳しさ」と「やりがい」

美しい儀式の裏側には、想像を絶する厳しさがあります。

ここが辛い:ご遺体のリアル

映画のように、綺麗なご遺体ばかりではありません。
交通事故で損傷した方、孤独死で発見が遅れ腐敗が進んだ方、闘病で腹水が溜まり皮膚が脆くなっている方…。
強烈な死臭や、体液の漏れ出し(処置)と向き合わなければなりません。
また、感染症(結核、肝炎、HIV、そして新型コロナウイルス)のリスクとも常に隣り合わせであり、徹底した感染防御の知識が求められます。

ここが辛い:一発勝負の緊張感

ご遺族の目の前、わずか数十センチの距離で作業を行います。
化粧を失敗したり、お湯の温度を間違えたりすることは許されません。常に「見られている」というプレッシャーの中で、完璧な所作を続けなければならない精神的な負担は大きいです。

最大のやりがい:劇的な変化と感謝

それでも納棺師たちがこの仕事を続けるのは、「劇的なビフォーアフター」を生み出せるからです。

苦悶の表情を浮かべていた故人様が、自分の手によって、まるで眠っているような安らかな表情に変わる。
その瞬間、泣き崩れていたご遺族の表情もまた、劇的に変わります。

「わぁ、お父さん、いい顔してる」「かっこよくなったね」「苦しみから解放されたんだね」
ご遺族が故人の頬に触れ、涙ながらに笑い合う。
「あなたにお願いして本当によかった。これで安心して見送れます」
この言葉を聞いた時、すべての苦労が報われると、多くの納棺師は語ります。

6. 納棺師に向いている人の特徴

技術職であり、接客業でもある納棺師。どんな人が向いているのでしょうか。

  1. 手先が器用な人:
    メイクや着付けはもちろん、綿花を使って顔の輪郭を整えるなど、彫刻家のような繊細な作業が求められます。
  2. 美的センスがある人:
    「その人らしさ」を表現するメイクや、死装束の美しい着せ方など、美意識が高い人は重宝されます。元美容師やメイクアップアーティストからの転身も多いです。
  3. 体力と腰の強さがある人:
    ご遺体は重く、中腰での作業が続きます。腰痛持ちには厳しい仕事です。
  4. 深い優しさ(慈悲の心)がある人:
    ご遺体に対して「怖い・汚い」ではなく、「人生を全うされた尊い存在」として敬意を払えるかどうか。これが最も重要な資質です。

まとめ:納棺師は「命の尊厳」を守る究極の技術職

納棺師の仕事内容について、その光と影を含めて解説しました。

AIや機械化が進む現代においても、この仕事だけはロボットには代われません。
冷たくなった手に触れ、温もりを伝え、生前の姿を取り戻す。
それは単なる作業ではなく、「死」という悲しい現実を、残された人々が「思い出」として受け入れるための橋渡し(グリーフケア)そのものです。

決して楽な仕事ではありませんが、これほど人の心に深く触れ、直接的な感謝を受け取れる仕事は他にないでしょう。
もしあなたが、手先の器用さを活かして、誰かの人生の最期に貢献したいと願うなら、納棺師は天職になるかもしれません。

未経験者歓迎の求人も増えています。まずは見学会などに参加し、実際の現場の空気に触れてみてはいかがでしょうか。

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